くま先生の鍼灸院

子育て中のママさんを応援するくま先生の鍼灸院から子育てなどに役立つ健康情報や東洋医学についてなどをお知らせいたします。

7月の体の話

七月といえば、生ビールがおいしい季節ですが、

ここでいうまでもなく、アルコール類の摂りすぎは、

肝臓を腫れあがらせる原因になります。

食べ過ぎて栄養物を取り過ぎても同じことで、

最近、国際的に禁止され始めたフォアグラは

ガチョウの肝臓を無理やり栄養過剰にさせたものですが、

このように肝臓は、アルコールのような毒性の分解作業と同時に、

栄養貯蔵という役割を果たしているのです。

つまり栄養もすぎれば毒になり、

毒も肝臓の健全な働きを得て薬となりうるわけです。

肝臓は右脇腹にある巨大な臓器です。

整体していて「だいぶ肝臓が疲れてますよ」と言うと、

「お酒も飲んでいないのに」と答える方が多いのですが、

こちらとしては胸椎九番の硬化具合から肝臓の疲れを判断するだけのことで、

酒の飲みすぎとは一言も言っていません。

それだけ肝臓といえば酒という図式が一般化しているのかもしれませんが、

実際のところ、栄養過剰でも肝臓は腫れますし、

それ以上に体に適わない食物を摂ると肝臓はやられてしまうのです。

体に適わない食物とは、大雑把に表現すれば毒性の強い食物ということです。

自然界には青梅のように青酸カリを豊富に含んだものや

毒きのこなどの毒物が存在していますし、

食品添加物やム最色素のような人工的な毒物も数多く出回っています。

特に近年は、食品中に含まれる化学的毒物の問題が取り上げられるようになり、

そうした添加物を含まない食べ物がたくさん売られるようになりました。

しかしその一方で、こういう話もあります。

肉が好きで野菜をあまり食べない男性がいたのですが、

その奥さんが徹底した菜食主義者で、

いろいろな野菜をミキサーにかけてはジュースにして飲ませるなどして、

旦那さんを菜食主義に転向させようとしました。

しかし彼としては、いくら体にいいといわれでも、

野菜を少しも、美味しいとは思えないし、

野菜ジュースを飲むと腹が痛くなることもしばしばで、

少しも好きになれなかったそうです。

そしてとうとう腹痛を奪え病院に駆け込むことに・・・。

調べてもらうと胆石ができていたというのです。

この事例は西洋医学では証明できませんし、

胆石と野菜ジュースの明確な因果関係はわかりませんが

この事例は、肉食が体に適う人が無理に野菜を摂ると、

肝臓や内臓を壊すことすらあることを示しています。

つまり栄糞学でいうところの栄養価の高いことが、

必ずしも体にいいわけではないということ。

極端な言い方をすれば、それは虎や豹のような肉食獣に

「体にいいから」と野菜を勧めるようなものです。